岩室恵子(Keiko Iwamuro)の作品紹介

くらげ

Posted by on 1月 13, 2010 in Column


誘導されて行き着いた場所は宇宙に浮かぶ真っ白い空間だった。

自分の手のひらを眺めると輪郭はわかるが向こうが透けて見えた。

座っている場所の左手には池のような水溜りがあった。

覗いてみると水底には無数の星々が光り輝く銀河が見えた。

手をかざすと波紋が広がり星たちがたゆたう、

指先を動かすたびに水面には幾つもの輪が広がっていく。

その様子をしばらくの間楽しむうちにふっと水の底に触れたくなり

吸い込まれるように左側に倒れこみ水の中に飛び込んだ。

深い深い銀河の底に沈んでいく私の横をたくさんの星たちが無限の時を越えていくように流れていく。

ほどなくすると周りを流れる星たちが泡と一緒に流れるくらげの大群に変わっていた、

やわらかい光を目指してたくさんの仲間たちとゆっくりとゆっくりと上昇していく。

たどり着いた私の上には満天の星が瞬き、月が優しく水面を照らしていた。

カモメと一緒に波に揺れながら随分と遠くに来てしまったと呟いた。

 

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