岩室恵子(Keiko Iwamuro)の作品紹介

つくること

Posted by on 1月 1, 2013 in Column

cathedral ロダンのアトリエでの出来事を詩人リルケが手紙に書いた一節です。

 あの『手』もあった。「こういう手だよ」(そういって、自分の手で、力強くつかみ、形づくる手つきをしてみせてくれた。その手から事物がうまれてくるように見える思いだった)。 ― 「こういう手だよ、一塊の粘土をつかんでいるといった手、……」それからロダンは不思議と深く、神秘的に結びついている二つの形姿をさして「創造(クレアシヨン)なのだ、創造なのだよ……」と素敵な調子でそう言った。

創造すること、物を作り上げることは特別なことのように取り上げられます。しかし、気づかないだけで毎日の生活の中で手にとるもの、口にするもの、耳にするもの、目にするものすべてが誰かの手によって創造された物なのです。人間から創造することを取り上げたら目の前の世界も一瞬にして消えてしまうような気がします。私にとっての「つくること」は「場所」のようなものです。以前みた映画の中で主人公の詩人がこう語ります。「いつもよそ者の気がする、ここが私の場所だと思える時は言葉を探しだせた時、自分の言葉を……」私にとってものを「つくること」は自らが居る場所をつくることなのです。

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